人間関係において「嘘は悪い事」というのが常識です。
一方で、恋愛は駆け引きがあり、時には嘘も必要と言われます。
では、実態はどうなのでしょう。
- 嘘をつかないことが恋愛で有利に働くのか、モテにつながるのか。
- 状況に応じて嘘も活用するほうがよいのか、積極的に嘘をつくほうが良いのか。
著者の経験から解説します。
目次 [非表示]
1.恋愛で嘘をつかない男性はモテるのか?
結論から書くと、嘘をつかないほうが有利にはなりますが、モテとは直接的な関係はありません。その理由を解説します。
①嘘をつかないほうが有利になる理由
ここでは3つ紹介します。
(1)コミュニケーションの負担が減る
嘘をつくには高い能力が必要です。5W1H(いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのように)をきちんと覚えておく必要があるからです。例えば、「映画に行った」という嘘をつくなら、
- 何の映画を見た
- いつ行った
- 映画館の場所
- 誰と
- 何時から
- どんな内容だった
- 映画館の周辺情報や映画館前後でしたこと
などを設定して話す必要があります。これは小さくない負担です。さらに言葉だけではなく、身振り手振り、視線の向け先、声の抑揚、喋る速度など、注意しなければいけないことは沢山あります。
その場しのぎならできるかもしれませんが、後日突然この話を振られたときに対応できる能力のある人は限られると思います。
また、これ1つなら人によってはできるかもしれませんが、複数となると困難になり、記憶に使うリソースも無視できません。最悪の場合、矛盾を突かれて嘘がばれるかもしれません。
嘘をつかない人は、このようなことにリソースを使う必要がなくなります自分の実体験なら思い出すことは簡単ですし、(話の整合性の面から見ると)思い出せなくても問題ありません。
結果、目の前の女性への気遣いに意識を向ける、会話を盛り上げるなど、目の前の現実に集中できるので有利となるのです。
(2)嘘を使わない人は基礎能力が高くなる
嘘を使わない人は、本当のことを話すしかありません。この状態で女性からの評価を高めようとするなら、持っている力を高めることが必要です。例えば、
- 経験を積み重ねる
- 会話能力を高める
- 広い交友関係を作り上げる
上記以外にもありますが、これらによって人としての総合力が高まるでしょう。
恋愛は人間としての総合力が求められるので、自分を高める努力を継続できる人にとって、嘘をつかない方法は長い目で見て有利になるでしょう。
(3)世の中の多くの人に受け入れられ、信頼されやすい
嘘が嫌われるのは日本社会の常識です。多くの人が認める価値観に沿っているので、多くの女性に受け入れてもらいやすくなります。
また、信頼度が高い男性は、多少グレーな動きをしても女性から疑いをかけられにくくなります。少し話せばあっさりと納得してもらえることも多くなります。結果としてトラブルが減るのでメリットになります。
以上、嘘をつかない人は小さくないメリットを受け取れます。
しかし、嘘をつかないからモテる、とは違います。
②「嘘をつかない」ことと「モテ」に深い関係性は無い
これは違和感があるかもしれませんが、事実です。
なぜなら、「正直な男性」⇒「女性から高く評価される」とは限らないからです。
例えば、「見た目より中身が大事だと信じているから、見た目を軽く見る男性」を想像してください。
彼は正直ではありますが、モテからは距離を置くことになります。初対面で女性からお断りされてしまうことが多く、仮に人間関係ができたとしても、女性視点では見た目に気を遣わない男性を選ぶ理由が無いからです。
また、日本社会には正直な男性が沢山います。だから、嘘をつかない、正直であること自体にそこまで大きな価値はありません。嘘をつかないことは当然のことであり、それにプラスして提供できる魅力が必要です。
あるいは、正直さが高じて、自分勝手な行動を取ることも少なくありません。具体的には一か八かの告白です。
恋愛に精通した男性にとって、告白とは女性がほぼ100%受け入れると確信した時に行う、単なる儀式です。間違っても「告白したから女性に受け入れてもらえる」ことを期待することはありません。
この構造に気づいた人は、告白に悩むことはありませんし、成功率100%を保つことができます。
ところが、勝算のない告白をする男性が少なくありません。彼らは「告白して自分がすっきりしたい」と思っています。女性のことなど何も考えていません。
女性からしたらいい迷惑です。どうでもいい男性からの告白は断るしかありません。しかし、断って逆恨みされるかもしれない不安が残ります。
このように、正直に行動したからと言って、女性からモテるわけではありません。
むしろ、正直とは反対に、嘘をつくことで女性からの評価が上がることも珍しくありません。
③ばれないように嘘をつく能力が高いとモテることも多い
一口に嘘を言っても、様々な種類があります。
ほぼ全員が使う嘘の代表格は「社交辞令」です。この嘘は相手を傷つけることを言わないことが目的です。
太っている人には「体格が良い」、痩せている人には「スリムですね」など、好意的な言い回しにすることは誰しもが行います。このような嘘は「許される」と考える人が多いでしょう。
逆に、女性が傷つく可能性が高い嘘もあります。
- 複数の女性と同時に交際する
- 恋人がいるのに合コンやマッチングアプリなどを利用する
- 恋人とのデートをドタキャンして、男友達と遊びに行く
これらの嘘は許されるのでしょうか。
結論は、ケースバイケース。バレなければ高いメリットを受け取れます。逆に、バレれば非常に大きなデメリットを受けます。
つまり、嘘をつくならバレないように最後まで突き通すことが大事です。これが実現できるなら嘘をつくことは問題ありません。立派な能力として大いに活用するべきです。
あるいは、もっとグレーな嘘もあります。
例えば、出会いの場で「見た目がタイプじゃない女性」から話しかけられたら、どうしますか?
大抵の男性は社交辞令を駆使して、適当にあしらい、次の女性に向かうのではないでしょうか。
しかし、他の方法もあります。「タイプじゃない女性」とも積極的に会話する方法です。
会話する理由の1つは、会話の練習です。普通ならお金を払って場と人を用意してもらう所を、無料でできるわけです。見方を変えると評価も変わるのです。
そして、「タイプじゃない女性」の中には「交友関係が非常に豊かな女性」もいます。その場合、長期間に渡って大切な友達として丁重に扱います。その女性から友達を紹介してもらい、女友達を増やし、最終的にかわいい女性を彼女にするために。
かなりズルい動きですが、これも嘘の活用例です。実際、著者も使っていました。これで傷つく人はいないのですから、嘘も使い方次第となります。
では、積極的に嘘をつく、あるいは嘘をつくテクニックを身につけるほうが良いのか?と言われれば、基本的にはNOです。
嘘をつく能力の高さは恋人づくりに直結しないことがほとんどです。あくまで補助能力に過ぎません。それよりは恋愛に有利な思考や知識、見た目(身だしなみ、服装、髪型)、出会いづくり、コミュニケーション能力など王道に力を使うほうが圧倒的に有利です。
何より、自分の実力を高めましょう。そうすれば無理に嘘を言う場面を減らせます。
以上、嘘をつかないほうが有利にはなりますが、モテとは直接的な関係はありません。
嘘をつきたくないなら、相応に実力や経験を増やしましょう。単に正直になってもモテるとは限りません。
また、恋愛では正直だけではうまくいかない部分が少なくありません。積極的な嘘をつく必要はありませんが、恋愛を効率的に進めるために、嘘はつきものです。
では、恋愛で嘘をつくほうが有利な場面とは何でしょうか。
2.恋愛で嘘をつくほうが有利となる場面とは
恋愛では、嘘をつくほうが明確に有利になる場面があります。
私の経験を踏まえて、多くの人が直面しやすいと思われる場面を3つ紹介します。
①女性との交際経験
過去の交際歴は、女性から聞かれる鉄板の質問の一つです。だからこそ、取り扱いには注意が必要です。
具体的には、過去に女性との交際歴が無い場合です。これを素直に女性に話すのはかなり危険です。
それは「女性との話題が途切れるから」ではありません。
「私は過去に、どの女性からも男として評価されたことが無い」と言っているのと同じだからです。
女性は考えます。「なぜこの男性は交際歴がないのか。」
もしかしたら「性格や価値観などに重大な問題を抱えているかもしれない」とネガティブな連想をするかもしれません。何らかのデメリットがありそうな男性を、女性が積極的に選ぶ可能性は低いです。女性視点では、男性は他にも沢山いますから。
具体的な事例として、私の元カノの話を紹介します。
彼女が、私の次に交際した男性のことを話してくれたことがあります。彼は30歳で彼女歴がありませんでした。それを聞いた元カノは、「なぜ交際歴がないのか」を30分ほど質問し続けたそうです。(最終的に、彼の説明に納得して交際を始めたとのこと。)
元カノが取った行動への評価は置いといて、ある程度の年齢になった男性は、女性との交際歴がないと「女性との交際歴がないことへの合理的な説明」が求められます。
先ほどの30歳男性は災難な経験だと思いますが、説明できる機会があるだけマシです。説明する機会が無いこともありますから。
また、女性との交際経験があったとしても、素直に話すと評価が大きく下がってしまう事実がある場合は話さないほうが賢明です。交際歴が無い状態と同じように、女性からの評価を下げてしまいます。
このような危険を回避するために、交際歴がない男性、あまり褒められた実体験が無い男性は「架空の美しい交際経験」を作成して、いつでも話せるように準備しておくほうが良いのです。
きちんと設定を固めておけばまず見抜かれませんし、誰も傷つきません。
ずっと嘘を続ける必要はなく、恋愛活動を続けていくなかで女性との交際経験はできます。いずれ実体験を素直に話せるようになりますので、一時的なこととして割り切るほうが良いでしょう。
②ネガティブ表現を隠す
会話中のネガティブ表現は、ほとんどの場合でデメリットしかありません。男性からネガティブ思考を見せつけられて喜ぶ女性はかなり少ないからです。
(一部の女性からは高い評価を得られますが、わざわざ狙うほどのメリットも価値もありません。)
そのため、日常会話の中で少しずつ修正するとよいでしょう。具体的には、家族や職場での会話をするときに、可能な限り
- ポジティブ表現
- マイナスではない表現
に切り替えましょう。女性の前でだけネガティブ表現をしないことは不可能ですから、普段から地道に努力が必要です。
なお、本心はネガティブでOKです。なので「猫を被る」「社交辞令」「演技」としてネガティブ思考を隠せば良いです。
ちなみに、ポジティブな言葉を使い続けると、本心もポジティブ思考になる場合があります。それは悪くない変化だと思います。(著者もネガティブ思考からポジティブ思考に変わった人間です。)
③女性の愚痴を聞く
女性が口を言い始めたら、素直に話を聞き続けて、共感の姿勢を見せてあげることが大事です。これは実に大事で、友達、口説きの時期はもちろん、交際中、夫婦になってからも重要です。
ただし、男性にとって実につまらない時間です。だから本心では「そんな話は聞きたくない」のですが、女性の愚痴を否定すると、女性からの好感度がめちゃくちゃ下がってしまいます。口説き失敗につながることもよくあります。
私も、女友達、口説き中、交際中にさんざん女性の無駄話に付き合いました。結婚してからは妻の愚痴をよく聞いています。
女性の愚痴は一度始まると1時間以上続くことはよくあります。3時間以上続いたこともあります。実につまらない時間ですが、これが長い目で見て女性から信頼を獲得する重要な方法となるのです。
男性側の「早く終わらないかなー」という気持ちを、女性は知っています。知っていて、それでも聞いてくれることに、女性はありがたさや価値を感じるのです。
以上、恋愛では嘘をつくほうが明確に有利になる場面を紹介しました。
馬鹿正直よりは、清濁併せ飲むことをお勧めします。