- そもそも保険の目的って何?
- 独身男性に必要な保険を知りたい
- 独身男性に不必要な保険って何?
本記事は上記に疑問を持つ独身男性向けに書いた記事となります。(女性が読んでも参考にはなります。)
保険の特性を知って、必要な備えをして、不必要な支出を抑えましょう。
本記事の内容
- 保険の目的は経済的破綻を回避するため
- 独身男性に必要な保険は4つ、それ以外は基本的に不要です
- あなたが現在加入している保険を棚卸しする時のコツを紹介します
目次
1.保険の目的、独身男性に必要な保険と不要な保険
まずは保険の目的から確認しましょう。
①保険の目的
保険の目的は以下になります。
- 経済的破綻を回避するため
特に有効となるのは、起こる確率は非常に低いが、起こった時に個人の資産(貯金など)で対処できないものへの備えとしてです。
例えば、年間発生率0.000001%だけど、当たってしまうと1億円払わなければいけない。このような経済的リスクを回避するのが保険の本質です。
逆に保険で備える必要がないものは以下になります。
- 貯蓄機能や資産運用機能など、保険の役割ではない商品
- あなたの貯金でカバーできるトラブル
- 起こる可能性が高いトラブル(手厚い補償が受けられないので貯金での対処が有効)
そのうえで、独身男性に必要な保険を紹介します。
②独身男性に必要な保険
私は必要な保険は4つだと思います。理由と合わせて紹介します。
(1)火災保険
賃貸、持ち家に関わらず必須です。火災に遭うと数千万円レベルの支出を余儀なくされることがあるからです。
なお、日本の法律上、家が燃えたらその家の持ち主が対処しなければいけません。隣家からの出火(隣家の責任)で自宅が燃えても、損害賠償を請求できないのです。「俺は毎日火元を見ているから問題ない!」と考えていると思わぬ落とし穴にハマるかもしれません。
このような事態も考慮して、火災保険は必須となります。
(2)自動車保険
運転するなら必須の保険です。数千万円~数億円に上る損害賠償を請求されることがあるからです。
自動車保険は以下の3つに分けられます。
- 賠償責任保険 → 事故の相手(人や物)に対する補償
- 傷害保険 → 自分および同乗者に対する補償
- 車両保険 → 自分の車の修理費用に対する補償
このうち、賠償責任保険と傷害保険は必須が、車両保険は不要です。
(3)自転車保険
自転車を運転するなら必須です。過去には9000万円を超える損害賠償を請求された事例が複数あります。(例1、例2)当然、貯金で対処できる範囲ではないので、保険でカバーするのが最善の手段となります。
なお、後述の「個人賠償責任保険」を使う方法もあります。
(4)個人賠償責任保険
簡単に言うと、「他人の身体や財物に損害を与え、賠償責任が発生した場合に支払われる保険」です。
この保険は自転車事故もカバーしてくれます。保証金額が1億円以上の個人賠償責任保険に加入すると自転車保険は不要になるかもしれません。
最近では個人賠償責任保険のみに加入できる保険があります。「個人賠償責任保険 楽天」「個人賠償責任保険 ヤフー」などで調べてみましょう。
以上の4つが独身男性に必要な保険です。
続いて、不要な保険の代表例を紹介します。
③独身男性に不要な保険とは
先ほど述べた保険以外はすべて不要です。具体例をいくつかあげます。
(1)貯蓄・投資と混在している保険
これらは要らない保険の代表格です。
- 毎月の支払額が大きすぎる(自由に使えるお金が手元に残らない)
- 保険会社に払う運用コストが大きすぎる。(致命的なデメリット)
- 中途解約すると大幅な元本割れを起こす(例:払込金額の70%未満しか戻らない)
- 満期まで待っても大した金額が戻ってこない(年利1%未満のクズ商品がほとんど)
というわけで、保険を使うメリットがどこにもありません。
貯金は貯金、投資は投資で、きちんと分けて運用しましょう。
(2)家族に残す保険(生命保険など)
基本的に不要です。誰に残すのですか?
もしかすると、ご両親に残したいと考える人がいるかもしれません。しかし、ご両親はあなたから保険金を受け取るより、元気で長生きしてほしいと考えるのではないでしょうか?
同じお金を使うなら、保険会社に貢ぐより、ご両親に美味しいご馳走をプレゼントする、今度の連休に会いに行くなど、有意義な方法がありますよ^^
(3)医療保険およびガン保険
医療保険もガン保険も条件次第では要らない保険です。その条件は、あなたの貯金が50万~100万円以上あること。
実は、医療費(ガンを含む)は、50万円~100万円程度の貯金があれば対処できることがほとんどです。よって十分な貯金があれば保険に頼る必要はありません。
なぜなら、日本国民は公的医療保険よって守られているからです。簡単に書くと以下のようになります。
- 自己負担額:保険証を使って治療を受けると3割負担でOK
- 高額療養費:上記負担額が月額で約8万円を超えると、超えた部分の負担額は1%でOK
- 多数回該当:過去1年間で高額療養費に3回以上当てはまると、次から負担額が下がる
結果、1か月の医療費が10万円、半年入院でも50万円以内で収まることがほとんどです。
高額療養費の詳細はこちらをどうぞ。
参考 高額療養費制度を利用される皆さまへ(平成30年8月診療分から)厚生労働省 参考 高額療養費制度を利用される皆さまへ厚生労働省このように公的医療保険はかなり充実しています。医療費で自己破産した人の話を聞いたことがあるでしょうか。おそらくないはずです。もしあるなら、医療保険のパンフレットに事例を紹介しているはずですからね。
以上のように、独身男性が必要とする保険は本当に限られています。
いやいや、保険を勧めるサイトは沢山あって、保険は必要と言う人が多いけれど本当に大丈夫なの?保険を無料で紹介している店舗も多いよね?と不安になる人も多いでしょう。
実は保険の紹介者(アフィリエイト含む)は、1件契約成立するだけで万単位の報酬を受け取っています。そりゃあ、保険は要らないなんて書くわけがありません。結果、「大前提として保険は必要!あなたは何を選びますか?」という記事が乱発されるのです。
これは保険を無料で紹介している店舗でも同様です。無料で紹介しているのに、運営費や従業員の給料はどこから出ているのでしょうか?
それは保険会社であり、最終的には契約者から受け取っている保険料から支払っています。保険は、多額の紹介料を払ってでも契約を取るメリットがある商品なのです。
裏を返せば契約者は損する仕組みと言うこと。だからこそ、あなたは必要な保険のみ加入して、無駄な支出をしない、賢明な消費者になる必要があるのです。
以上、保険の目的、独身男性に必要な保険と不要な保険を紹介しました。
続いて、現時点で加入済みの保険について解説します。
2.現在加入している保険はどうすればいいのか?
結論から書くと、一度棚卸しをして、必要かどうかを確認しましょう。
その手順を紹介します。
①保険は数字で考える、最後に感情を追加する
保険を考えると混乱しやすいのは、数字と感情が混ざってしまうからです。不安な感情に振り回されると、「もし隕石が自分に振ってきたらどうしよう?」ということすら真面目に考えてしまうのです。
感情が優先するとあらゆる不安に備えようとして、毎月数万円の保険料を払い、保険ビンボーになりかねません。
保険は補償内容、毎月の支払額、それが起こる可能性など、数字で考えることを意識しましょう。感情は最後に振りかけるスパイスで十分です。
②加入済み保険を全て確認する
何の保険に加入しているのか確かめましょう。どこから手を付けてよいかわからない方は、以下の4つから始めるとよいでしょう。
- 銀行の記帳済み通帳を見る
- クレジットカードの引き落とし明細を見る
- 賃貸にお住いの方:物件契約時に加入した火災保険の詳細を見る
- 勤め先経由で入っている保険がある:総務に聞く
③保険以外の備えを調べる
あなたが知らないうちに保険と同等の備えを持っている可能性があります。それは次の2つです。
- 勤め先の福利厚生
- ご両親に聞く(あなたが知らないうちに保険に加入してくれていることがある)
保険を検討する時にあるとかなり助かる情報となるでしょう。
④必要性を検討して決断する
何の保険に加入しているのかわかったら、補償範囲などをきちんと確かめて、保険を継続するか解約するかを決めましょう。
基本的には考えられる最大支出額を想定するとよいでしょう。これらはネットで調べれば何となくわかります。
そのうえで、あなたが判断して決めましょう。状況は人それぞれ異なりますので正解はありません。
先ほど書いた医療保険(ガン保険を含む)も、貯金が十分にあれば不要ですが、貯金が少ないなら加入するほうが良いかもしれません。
⑤解約すると大幅に損をする保険はどうすればいいの?
貯蓄機能や資産運用機能を持つ保険などは解約返戻金が払い込んだ金額の60%や70%しか戻らず、損になることが多いです。
この手の保険は関わるだけで損をします。一度契約してしまうと、多少の損失が出るのは仕方がありません。
基本的には以下の2つから納得できる方法を選ぶことになるでしょう。
- より大きく損するのを防ぐために、目先の損を受け入れる
- 満期になるまで待つ
⑥最後に
保険は経済的破綻を回避するための道具の1つに過ぎません。あなたの生活や価値観に合う保険を主体的に判断しましょう。そしてあなたの手元にお金を残すようにしましょう。
なお、保険にお守りの機能はありません。保険に加入しても不測の事態、起こってほしくない事態は起こります。
安心が欲しいなら神社に行ってお守りを買いましょう。あるいは厄年前後くらいは神社に厄払いに行くことをお勧めします。